健康ワンポイントレッスン

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「覚えられない、思い出せない いったいなぜ起こる?」

若いころはあれほどスラスラとものを覚えられたのに・・・

40歳前後になると、多くの人が口にする言葉です。10代や20代のころは、砂地に水がしみ込むように情報が頭に入り、しかもそれが記憶として定着していたのに、最近は・・・と感じているのでしょう。

同じように「若いころは、あれほどスラスラ思い出せたのに」と感じる人も多いはずです。のど元まで出ているのに固有名詞が思い出せなかったり、雰囲気は説明できるけれど、単語が出てこなかったりするのです。いわゆる「ど忘れ」ですが、これは非常にもどかしい。

  • 覚えられない
  • 思い出せない

この二つがほぼ同時にやってくるから、もの忘れはつらいのです。いちいち対応する周囲の人間も面倒ですが、本人はもっとつらい。このつらさは切実です。

さて、ものを覚えることを「記憶」、ものを思い出すことを「想起」といいます。私たちは普段、この記憶する能力と想起する能力の両方を指して、「記憶力」と呼んでいます。もの忘れとは、新しいことをなかなか覚えられない「記憶不全」と、過去に覚えたはずのことをなかなか思い出せない「想起不全」の両方を指す言葉なのです。

年齢とともに記憶不全や想起不全が起こるのはなぜ?

一つは脳細胞の老化です。脳細胞は年齢とともに、質的にも量的にも変化します。脳には、大脳だけでも140億個の神経細胞がありますが、それらは生まれてからすぐに、1日に10万個ずつ死滅していきます。これは自然なことで、誰にも止められません。

もう一つが、シナプスの減少です。シナプスとは、脳の神経細胞の先端で、他の神経細胞と結合する部分の名前です。脳が刺激を受けるとこのシナプスが他の神経細胞とつながって、ネットワークをつくります。ここでできるシナプス回路こそが、記憶の本体なのです。この重要な働きを担うシナプスの数も、年齢とともにしだいに減っていきます。

細胞も減り、シナプスも減る。シナプス反応も鈍る。年齢を重ねることは、脳にとって何一つよいことがないように思えます。しかし、救いはあります。実はシナプスの減少は食い止めることができますし、反対に増やすことも、反応を早くすることも可能なのです。これが記憶力低下を食い止めます。

簡単にいえば、脳を鍛えること。これで、もの忘れを防ぐことができます。使わない筋肉は退化します。脳も同様です。脳を鍛えるというと、ゲームやパズルを思いうかべますが、おいしくつくるため創意工夫があれこれと必要な料理なども、脳を鍛えるのに効果的です。

また、近頃ではEPAやDHA、イチョウ葉など脳の働きをサポートするサプリメントもありますので、試してみるのも手です。

「年だから仕方ない」と諦め、放置していることが、もの忘れを加速する原因といっても過言ではありません。さあ、脳のサボリ癖を返上して、今日からトレーニングに励みましょう!

※脳血管障害やアルツハイマーなどの病気から起こる場合もあります。「自覚がない」もの忘れには要注意です。ご自分やご家族のもの忘れが気になったら、早めにかかりつけ医に相談するようにしましょう。