健康ワンポイントレッスン

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腸内環境を整える

腸内環境は、健康に大きく影響します。これは、腸が食物を消化・吸収する器官であると同時に最近やウイルスなどの侵入を防ぐ巨大な免疫器官であるからです。

腸内環境は腸内細菌のバランスできまります。腸内には100種類を超えるさまざまな細菌がいます。その働きから体によい菌(善玉菌)、体に悪い菌(悪玉菌)、良いとも悪いともいえない菌(日和見菌)の三つに分けられ、互いに密接な関係を持ちながら、複雑にバランスをとっています。

ビフィズス菌をはじめとする善玉菌は、消化吸収を助けたり、病気に対する抵抗力を付ける働きを、ウェルシュ菌などの悪玉菌は腸内で病気の原因となる有害物質をつくる働きをします。日和見菌は、腸内に善玉菌が多いときは善玉菌の、悪玉菌が多いときは悪玉菌のみかたになるというどちらにもなりうる細菌です。腸内では、善玉菌と悪玉菌の勢力争いが常に行われています。健康のためには、腸内細菌のバランスを善玉菌優勢の状態に保ち、悪玉菌が定着しにくい環境にしておくことが大切です。

善玉菌として有名なものに、乳酸菌があります。ヨーグルトなどの発酵製品に含まれている細菌です。かつて、ノーベル生理学・医学賞を受賞したロシア出身の免疫学者、メチニコフ博士がヨーグルトを「不老長寿の薬」として世界に発表したのは1907年のこと。人の老化について研究していた博士は、「腸内の有害な働きをする菌が毒性物質を作ることから老化が始まる」という説を唱えていました。そして、ブルガリアの地方に、当時としては非常に高齢であった80歳から100歳をも越える高齢者が多いことに驚いた博士は、彼らがヨーグルトを常食としていることに着目したのです。当時はほとんど知られていなかったヨーグルトが、世界中に広まるきっかけとなった出来事でした。

乳酸菌は「乳」という言葉が入っているため、乳製品のみに含まれるものと思われがちですが、ぬか漬け、キムチ、味噌、醤油など植物性の発酵食品にも多く含まれています。こうした発酵食品を、上手にメニューに取り入れていくことは腸内環境を健康に保つのに有効です。

さらに留意したいものに、食物繊維の摂取があります。腸内に発生した有害物質は腸の蠕動運動によって排出されますが、この蠕動運動を活発にするのが食物繊維です。食物繊維の摂取が少ない人は腸の働きが鈍く、有害物質を溜め込んでしまいます。発ガン性もこのような経過をたどって発生するのですから、けっして甘く考えてはいけません。

食物繊維の多い食品としては、きくらげ、干ししいたけ、干しひじき、かんぴょう、切干大根などの乾物をはじめ、野菜ではごぼう、枝豆、アボガドなど、穀類では玄米、ライ麦、おそばなどがあげられます。一日の摂取目標は20グラム以上です。こちらも上手に毎日の食事に取り入れていきましょう。