健康ワンポイントレッスン

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急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変の違いがわかりますか?

「肺炎」「気管支炎」「咽頭炎」「膀胱炎」などという病名は聞いたことがあるでしょう。みんな「炎」がついた病気です。○○炎というのは、「○○に炎症がある病気」という意味です。

では、「炎症」というのは何かわかりますか。厳密な医学的定義はありますが、「何かの原因で、その部位が障害され、機能が低下したり、痛みや腫れを出したりしている状態」と理解していただければ十分でしょう。この「何かの原因」で一番多いのが、細菌やウイルスなのです。

膀胱に菌が宿り、そのために排尿痛や頻尿、残尿感などの症状があれば、膀胱炎と診断されます。のどの扁桃腺に菌やウイルスが宿り、痛みや腫れ、発熱などの症状が出れば扁桃腺炎と診断されます。肺に菌やウイルスが宿り、胸痛、呼吸困難、発熱が出現すれば肺炎と診断されます。
同様に、肝臓に何らかの原因で障害が起こり、痛み、腫れ、肝機能低下が出ている状態を肝炎と呼びます。ただし、肝臓の場合、痛みは滅多に出ません。何らかの原因として重要なのは、ウイルス、アルコール、薬剤、沈着した脂肪です。

肝炎は経過により、急性肝炎と慢性肝炎に分類されます。
急性肝炎というのは、一時的に強い炎症が肝臓に起こり、ときにはGPTが1000以上まで上昇します。まれに劇症肝炎といわれる状態まで悪化することがありますが、普通1〜3ヶ月で元の状態に戻ります。
ところが、運が悪い場合、慢性肝炎の状態になることもあります。慢性肝炎は、長期間にわたって肝臓の軽い障害が続く状態です。
長期間続くということは、炎症の原因となるものが、いつまでも体の中に宿っているということです。ウイルスが原因になることが少なくありません。

さて、慢性肝炎で、GPTが100以上の状態が続くと、今度は肝硬変へと進行します。慢性肝炎のなれの果てが、この肝硬変なのです。肝臓は柔軟性を失い、かたくなり、表面がデコボコの見苦しい状態に変わります。

肝臓は、人体ではもっとも大きくて、しかも丈夫な臓器です。ちょっとやそっとではダメージを受けない臓器のはずですが、人間ドックでは、全受診者の3人に1人が「肝機能異常」を指摘されています。
前述したように、肝臓病には自覚症状(痛み)がほとんどありません。「肝硬変になるまで気づかなかった」など、知らず知らずのうちに肝障害が進行しているケースは意外と多いです。

健診や人間ドックを受診したことがない方は、一度肝臓をチェックしたほうがよいでしょう。肝障害があるかどうかは、血液中のGPTとγGTPという物質の濃度を測定すればすぐにわかります。肝臓病はこのたった2つの指標でわかるのです。