健康ワンポイントレッスン

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「免疫力ができる?予防接種の表裏」

「免疫ができる」って?

毎年この季節になると、インフルエンザの予防接種を打つ人が増えます。予防接種を行うと、流行のインフルエンザに対して免疫ができる、という表現をします。今回は、この「免疫ができる」にまつわるお話をしましょう。

人の体は、あるウイルスが入ってくるとそれに対して抗体を作り出す能力を持っています。初めてのウイルスが侵入してから、2週間〜8週間で抗体が作られます。この抗体は、そのウイルスが再度侵入してきたときに、瞬間的に撃滅する実力を持っています。

ですから、幼少時に「はしか」に一度かかると、体内に「はしかウイルス」に対する抗体ができ、それ以後は二度とそのウイルスに侵されることはありません。ただし、抗体には完全中和抗体と、不完全中和抗体の2種類があります。「二度とかからない」というのは、完全中和抗体のことです。

はしか、おたふくかぜ、百日咳などに対し、人体は完全中和抗体を作り出すことができます。ですから、「おたふくかぜウイルスに対する抗体がある」というときは、「二度とおたふくかぜにはかかりません」ということを意味します。

C型肝炎ウイルスというのがあります。人体は、このウイルスに対しては完全中和抗体を作ることができません。抗体はできますが、ウイルスを撃滅することができない中途半端な抗体なのです。ですから、ウイルスと抗体が同居します。

「C型肝炎ウイルスの抗体がある」というのは、「C型肝炎ウイルスに持続的に感染している」という意味になります。ヘルペスウイルスやエイズウイルスに対する抗体がある、というのも同じ意味です。

さて、予防接種というのは、あるウイルスに対して、毒性を弱めた「ウイルスもどき」をつくり、それを注射する、という医療行為のことです。「ウイルスもどき」が摂取されたら、人体はその「ウイルスもどき」に対する抗体を作ります。この抗体が、狙ったウイルスに対する完全中和抗体として働いてくれたら、予防接種大成功!ということになるのです。

当然、完全中和抗体として働かないこともあります。したがって、成功率は確率論ということになります。

100人が予防接種したとします。と同時に、100人の予防接種していない人がいたとします。予防接種しない人から、20人のインフルエンザが発症したとすると、予防接種した人からは4人のインフルエンザが発症します。だいたい、それぐらいの確率であると思っていてください。