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EPAとDHAの働き

 さて、EPAとDHAは体にどのような働きをするのでしょうか。まず、第一に有名なのが血栓症の予防です。血管内で血小板の塊ができるのを予防してくれるのです。精製されたEPAが医療用の薬「エパデール」となって、閉塞性動脈硬化症の治療に利用されているぐらいです。血栓症ができにくいというのは、心筋梗塞や脳梗塞を予防するということを意味しています。まとめると、「血液をサラサラにする」という効果 があるということです。
 次に知られているのが、大腸ガン予防効果です。次の実験が有名です。
 「ラットに発ガン剤を与えて大腸ガンをつくる際に、魚油から抽出されるエイコサペンタエン酸(EPA)を投与しておくと、リノール酸系のアブラを投与しておいた場合と比べると、大腸ガンの発生率は、2分の1以下になった。
 また、同じ魚油に含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)を投与しておくと、同じように発ガン剤を与えても大腸ガンの発生率は3分の汳度になり、またすでにガン化している細胞の成長を抑えることもわかった」 つまり、EPAやDHAのおかげで、大腸ガンを抑えられていることが予測されます。大腸ガンといえば遺伝的要因の影響も大きいことも考え合わせてみましょう。
  日本に住んでいる日本人の大腸ガン死亡率はアメリカ人の10分の1程度に過ぎません。しかし、アメリカに住んでいる日系二世、三世の大腸ガン死亡率は、世界一になります。
  このことから、次の結論が導き出されます。
  「遺伝的に日本人は世界でもっとも大腸ガンにかかりやすい民族である。しかし、魚介類をよく食べるために、カラダの中にEPAやDHAが蓄積され、そのおかげで大腸ガンは発生しないですんでいる」 乳ガンも同じように考えていいでしょう。